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テレビの視聴率が低迷している中、ドラマのヒット枠とされているのがTBSの日曜劇場ですが、4月クールに放送予定のドラマの制作陣が現在放送中の木村拓哉さんのドラマ『A LIFE』以上に豪華だとして話題になっています。

 

サイゾーウーマンによると、4月クールに放送されるのは『半沢直樹』や『下町ロケット』など日曜劇場がヒット枠と認識されるようになった作品を手掛けたI氏がプロデューサーを務める作品で、キャストは、主演・長谷川博己、二番手・香川照之と男性の実力派で固める予定なんだとか。

 

『半沢直樹』と『下町ロケット』に共通するのは池井戸潤さんが原作ということと、キャスティングが地味なこと、恋愛要素が希薄なこと、でしょうか。

 

『半沢直樹』の演出家がインタビューで語っていたところによると、ドラマ業界にある「ヒットドラマの作り方」の大前提は女性が観るドラマを作ることで、それに必須なのが視聴率の取れる俳優をキャスティングし、恋愛要素を盛り込む、という定石があるそうですが、『半沢直樹』はそれらを無視し、純粋に作りたいドラマを合うと思うキャストで作ったとのことでした。

 

それを思い出すと、主演が長谷川博己さんでキャストが男性の実力派ということだけでTBSの本気度が伝わります。

 

木村さんの『A LIFE』のプロデューサーも、木村さんの『GOOD LUCK!!』、松本潤さんの『99.9』を手がけるなどジャニーズ的には実績のある人物ではあるでしょうが、テレビ業界関係者からすると作り手としての格はI氏が上なんだとか。

 

I氏が手掛けた作品でも10.3%に終わった『流星ワゴン』など不発なものもありますが、場合によってはと1月クールに木村さんが平凡な記録を出したその直後に『半沢直樹』級のドラマが放送される可能性もあり、こういったジャニーズ側の機嫌を損ねかねない編成はこれまでご法度だったそうです。

 

それもこれも、この一年でジャニーズが弱体化したためとサイゾーウーマンにはありました。

 

一般視聴者的には誰が作るかも作り手の格も関係なく、面白ければ観るわけですが、単純に、例えば「木村拓哉ありき」で作るドラマよりも、作り手が作りたいものを面白いと思いながら作ったドラマのほうが面白いだろうなと思います。

 

ジャニーズ弱体化はSMAP解散騒動で黒い裏が表に出てしまったというのもあるでしょうけど、現実にジャニーズタレントがことごとく視聴率という結果を出せていない、というのも一因でしょう。

 

『A LIFE』は3話目にして視聴率が下降傾向を見せており、これまではジャニーズのパワーの源でもあった視聴率男・木村さんの魅力が低下しているのが明らかになりました。

 

今後、TBSのようにジャニーズに気を遣わない局が増えていったら、もしかしたら面白いドラマが増えて行くかもしれません。

 

 

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